世界陸上経験者! 競走部廣瀬英行選手(環4)
テグ世界陸上まであとわずか!そこで、今回は廣瀬英行選手(環境情報学部3年)に注目。廣瀬選手は2009年ベルリン世界陸上に出場するなど、学生ながら日本の400mのトップ選手の一人。インタビューでは、競技のことだけでなく、意外な趣味のことまで伺いました!
◆きっかけはお兄さん
―陸上を始めたきっかけは?
中学生の時です。もともと足が速かったところ、陸上競技をやっていた兄に誘われて始めました。両親も登山とソフトボールをやるスポーツマンでした。
―陸上以外にスポーツをやっていましたか?
小学校時代は、水泳にソフトボールをやっていました。
―運動会では、大活躍だったでしょう?
そうですね。小学校では、いつもリレーの選手でしたね(笑)。
―当時からスポーツ万能だったのですね!
すごく不器用だったので、どうでしょう(笑)。子供の頃から柔ではなく、剛という感じでした。まぁ、不器用だから陸上をやっているようなものです。
―なぜ、400mという種目を選んだのですか?
もともと100mとか200mをやっていたのですが、高校生の時に400mをやり始めました。練習で長い距離を走っているときに、周りの部員よりも速く走れたので、監督に400mをやってみろと言われました。それで、高校一年生のとき、佐賀県の県大会で優勝できたので、そこから400mを真剣にやるようになりましたね。
―400mは、100mや200mよりも長くて苦しいと言われますが、廣瀬さんはどうですか?
実際400mはきついと言いますけれど、僕は400mを上手く走ることを考えて練習しているので、楽に走っているイメージがあって、あまりきついという意識はないです。自分に合ったペース配分をしています。
―どのようなレースパターンなのですか?
最近は、前半の200mを速く走って、200mから300mを落として、ラスト100mをまた上げるっていう人が多いのですが、僕は100mまでは上げて、100mから200mを維持で、200mから300mを上げて、その上がったペースのままラスト100mを減速せずに走っています。周りの方からすると結構僕はラストが強いイメージがあるみたいですが、200mから300mで一度スピードを上げて、300m地点でスピードに乗っているので、そのスピードが落ちてないだけなんですよ。僕は接地がスムーズらしく、減速が少ないようです。
―ご自身で接地の良さなどの意識はされていますか?
ペース配分は意識していますが、接地は練習の積み重ねだと思うので、そこはあまり意識していませんね。
◆レベルの高かった高校時代
―佐賀北高校出身ですが、高校時代の陸上部はどうでしたか?
監督が、九州で行われる全日本の合宿でコーチをして下さるような方で、生徒も地方からたくさん集まっていたので、周りのレベルが高かったです。
―廣瀬さんが在学中に、佐賀北高校野球部が甲子園で優勝しましたが、そうしたニュースから何か影響は受けましたか?
もともと前評判もランクCで、勝つのは難しいかな、と思っていたので、野球部が優勝したのは、本当に意外でした(笑)。僕は推薦なのですが、野球部が佐賀北を有名にしてくれたおかげで、慶應に受かることができたかもしれないし、そういう意味で、すごく感謝しています。
―大学でも勉強を続けるために慶應を選んだのですか?
そうですね。慶應では、練習も自分で考えて好きなようにできますし、慶應に行けて良かったと思っています。
―陸上競技部のHP上に、女の子に振られたから、慶應を受験したとありましたが…?
まぁ、それもあったかもしれないですね(笑)。もともと、怪我などであまりいい結果が残せていなかったので、受けるか受けないか悩んでいたところでそれがあって…。慶應のAO入試の応募締め切りの4日前くらいから連絡して、本当にギリギリで始めました。
―結果的には、慶應を受ける良いきっかけになったということですね(笑)?
まぁ、そうですね(笑)。そういう踏ん切りがついたのはそのおかげがあったかな、と思います(笑)。
◆充実した大学生活
―昨年は、アジア大会に出場し、400mリレーで銀メダルを獲得するなど大活躍な1年でしたが、ご自身で振り返ってみてどうですか?
昨年は、リレーで銀メダルをとったのは良かったのですが、一昨年が日本ランク2位で、昨年は3位でした。そのため、リレーの選手としては選ばれたのですが、個人の選手としては代表に選ばれませんでした。そういう意味で、満足できない点がありました。ただ、もともとリレーに思い入れがあったので、リレーに集中して大会に出られたのは良かったですね。
―どのような思い入れがあるのですか?
僕は一昨年に、リレーで日本代表として何回かレースに出させてもらったんですが、リレーで標準記録に達せず、世界陸上に出られなかったことがあって、昨年はなんとしても世界陸上の参加標準記録を切りたいという気持ちがありました。
―現在はどのような練習をしていますか?
僕は大学に入ってから記録が伸びている状況なので、自分のいいと思っている練習を大事にしてやっています。慶應は、短距離に監督がいないので、自分たちで考えて練習を組んでいるんですよ。僕はパートのリーダーとして、短距離の練習メニューを考えています。
―毎日やっているトレーニングはありますか?
シーズンが始まると、寝る前の補強をします。あと、毎日はやっていませんが、ウエイトトレーニングとホッピングっていう片足ケンケンで跳ぶ練習をやっています。特にホッピングをやることによって、他の選手よりも一歩で進む力が強くなったと思っています。ウエイトトレーニングは昨年くらいから取り組み始めたんですけど、しっかり地面を蹴っている感覚がありますね。
―寮生活にはなれましたか?
入ってすぐに、先輩に「お前、もう数年くらい住んでるくらいの慣れようだな」といわれるくらいです(笑)。
―趣味は?
アニメ・ゲームです。
―どのような種類のアニメですか?
ジャンルですか…?いやそれは……ご想像にお任せします(笑)。
―どうしても教えてくれませんか(笑)?
う~ん……以前、雑誌の取材ではあだち充さんって言いました。基本的には、あだち充さんのH2が好きです。なぜかというと、「廣瀬英行」で、ヒロもヒデもオッケーで、どっちも応援したくなる感じがします(笑)。
―なるほど!では、はるかとひかりだったら、どっち派ですか?
ひかり派です!そうですね、大人っぽくてしっかりしている女の子の方が好きですね(笑)。
◆初めての世界陸上
―2009年に世界陸上に出場しましたが、出場が決まったときはどのような気持ちでしたか?![]()
正直、最初は出られるとは全く思っていませんでした。レース時の風等の条件は良かったのですが、さすがに標準記録突破は無理だと思っていたところ、今まで勝てなかった選手に勝って、タイムも標準記録を切っていそうな感じでした。電光掲示板にタイムが表示されたときは、本当に喜びましたね。
―その喜びを誰に一番初めに伝えましたか?
尊敬している金丸選手(現在大塚製薬工場所属)です。金丸選手がトップで走っていて、一緒に走れたから、僕も引っ張られてタイムが出たと思うので、金丸選手にありがとうございました、と伝えました。
―金丸選手の他に、憧れの選手はいますか?
筋力系ではない選手に憧れます。そういうタイプの選手だと思うのが、200mの高平選手と藤光選手です。2人は筋力系ではなくて、身体能力が高い方々で、そのような走りを目指していきたいです。
―実際に世界陸上で走ってみて、どうでしたか?
世界陸上の前のユニバーシアードで、食事が合わなかったんですよ。そこで、体重が5キロも下がってしまって、調子を落としてしまいました。それで、世界陸上までに調子を戻しきることができずに、悪いまま臨んでしまったので、それが心残りです。
―世界陸上の雰囲気はどうでしたか?
やっぱり、すごく緊張しました。日本代表として、世界大会に出られたっていうのは、僕の中ですごく良い経験になったと思っています。そのとき銅メダルを獲得したやり投げの村上さんなど強い選手の方々と面識が持てたのも、貴重な経験になりました。
―世界陸上のときの食事は大丈夫でしたか!?
まぁ、悪くはなかったです。でもやっぱり日本がいいなぁ、と思いました。ユニバーシアードのときは、ハンバーグは食感がゴムみたいだったので…。だから、海外に行くときは、日本食を多めに持っていくようにしていますよ。
―「ここだけは他の選手に負けない!」という点は?
他の選手に負けないというのは、さすがにいろんな選手がいるので言いづらいのですが、ペース配分の上手さかな、と思います。レースを自分の型にはめるのが結構得意ですね。
―再び世界陸上に出場されると思いますが、今回はどのようなことに気をつけたいですか?
やっぱり、体重が下がってしまったという1度目の失敗は繰り返さないようにしっかり健康管理をしたいですね。昨年は全日本インカレでも調子が良かったので、そのときやっていたウエイトトレーニングなどの練習を大事にしていきたいです。
―ずばり、今年の目標を教えて下さい!
まず、日本選手権リレーで参加標準記録を切って、個人でもしっかり勝ちたいです。世界陸上は、まだまだ入賞まではきついと思うので、入賞が見えてくるタイムで走りたいと思っています。45秒台前半は出さなきゃいけないと思いますね。
◆目指すはロンドンオリンピック
―大学卒業後はどのような進路をとりますか?
僕は、大学1年生の頃から、理系なので電気自動車のことを研究する研究会に入っているんですよ。だから、もともとはそちらの業界に就職するつもりだったのですが、今は陸上競技関係でいこうと思っています。午後から練習できて、競技を引退しても勤められるような実業団に入るつもりです。
―最後に、今後の陸上にかける意気込みを教えて下さい!
僕は名前が「英行」なので、その名前の通りに、2年後のロンドンオリンピックで活躍できるように頑張りたいです!
―ありがとうございました!
自分を客観視して話す冷静な様子は、一流のアスリートの風格が漂っていました。しかしながら、アニメやゲームが好きというギャップもあり、とても魅力的な選手でした。
ロンドンオリンピックへ向けての抱負を語る廣瀬選手の目はキラキラしており、ますます活躍が期待されます!