自宅で楽しく国際交流!~ホストファミリーのススメ~
梅雨真っ盛りの今日この頃。お天気に恵まれず、テストも近づいてきて気分はどうしても暗くなりがち…こんなときは少し早めに夏休みの計画を立ててみよう!!
今回、慶應ジャーナルがお勧めする夏休みの過ごし方は、ずばり『自宅にいながら国際交流』!欧米やアジア諸国からの短期留学生のホストファミリーになることで、海外に行かずして異文化交流が出来ると言う夢のような機会を与えてくれる団体がある。その名は慶應義塾大学の福利厚生団体『国際関係会(IIR)』。忘れられない一夏の思い出を作るため、ホストファミリーと留学生の架け橋を務めるホストファミリー局の佐々木裕美さん、村本晴紀さんにお話を伺った。
海外に友達が欲しいあなた、日本でも国際交流・英会話を楽しみたいあなた、必読です!
■国際関係会とは?
佐々木裕美さん(以下、佐々木):私たちは、慶応義塾大学から資金を得て、活動している福利厚生団体です。その頂いたお金をどう学生に還元していくかというと、大きく三つの活動があります。
一つ目は一般の塾生の海外派遣活動です。当会の会員だけでなく、一般の塾生を対象に募集をして、数多くの海外の提携校に派遣しています。私たちが派遣する学生を選考したり、派遣校と連絡を取ることによって、同じく渡航費だけで国際交流を楽しんでいただいています。
二つ目が、交流開拓活動です。そもそもどこの大学と提携を結ぶかということを日々協議しています。イスラエルやトルコといった、あまりなじみのない国に、まず私たち部員がその地域のプログラムに参加することで赴き、その国を十分に楽しめる交流プログラムが開催されていることを身をもって体験してきたうえで、派遣先として紹介しています。
最後に、国際交流プログラムの開催です。当会はIWCOという連盟に所属していて、世界各地に数多くの提携校を持っています。提携校の間でそれぞれの大学が独自の国際交流プログラムを開催して、そこに学生を招待しあい、相互交流を深めています。当会でも、日本のオリジナルプログラムを開催していて、それが二月の春期プログラムと、七月末からお盆前までの夏期プログラムです。各二週間なんですが、企業訪問や観光、伝統体験、ディスカッションを通して、日本の文化を体験してもらっています。留学生の参加費用は航空費のみで、その他は無料です。その分の費用を大学から頂いたお金で賄うことになります。
■ 日本にいながら国際交流!? ~二週間の異文化体験~
―二週間の国際交流プログラムは、どのような内容のものなのですか?
村本晴紀さん(以下、村本): 留学生の歓迎パーティーで始まり、各国の郷土料理をみんなで作る料理の日や日本を代表する会社を見学する企業訪問の日、伝統文化を体験する日、一つのテーマについて語り合うディスカッションの日などがあります。最終日のフェアウェルパーティーの時に、涙なしでは別れられないほど、とても仲良くなることが出来ます。また、毎年の夏のプログラムでは富士山に登るのが恒例になっています。今は7月28日から始まる夏期プログラムの準備中です。
―今回の夏期プログラムには、どのような国から留学生が来るんですか?
佐々木:今回は13カ国から留学生を招待する予定です。アメリカのスタンフォード大学を始め、アメリカ・カナダ・オランダ・クロアチア・スロベニア・ハンガリー・フィンランド・スウェーデン・イスラエル・ドイツ・ベトナム・スイスです。
―このプログラムではホストファミリー制度をとっていらっしゃるそうですね。その目的と対象者を教えてください。
村本:日本に滞在する間、『日本の家庭』を体験してもらうために、当会ではホストファミリー制度をとっているんです。この制度についてですが、慶應大学の学生、卒業生だけでなく、塾内外問わずお願いしていて、無償で引き受けていただいております。対象は、プログラムが東京近辺で行われるため、首都圏にお住まいの一般の家庭です。渋谷から電車で一時間半程度が基本的な目安ですが、中には埼玉県や千葉の方もいらっしゃいます。すでに80件ほどのご家庭に登録していただいて、リピーターの方が多いことが特徴です。一度登録していただくと、毎回のプログラム時に資料を送らせていただき、都合のつくご家庭にご協力いただく形を取っています。
―ホストファミリーになると、二週間をどのように過ごすことになるんですか?
佐々木:平日の日中は、留学生は国際関係会のプログラムに参加しますし、ホストファミリーの皆様にもお仕事や学校などがあると思いますので、夕方以降の時間を一緒に過ごしていただくことになります。夕食とその後の団欒をお楽しみください。もちろん、ご都合のつく方は、ぜひ日中のプログラムにもご参加ください。また、二週間のプログラム中に二回の週末(ただし最後の日曜はフェアウェルパーティー)がございますので、その日はプログラムの無い、ホストファミリーの方と留学生の自由な時間です。これまでの例では、家族で温泉に行かれたり、趣味のスポーツを一緒になさったり、東京をもっと深く案内されたり、ホームパーティーをなさったりと、家族水入らずの時間を過ごしていらっしゃいます。
―平日の交流には食事が重要のようですね。和食を出していいのですか?
村本:ぜひ和食を留学生に体験させてあげてください。アジアに来るのも初めてで、大学時代の思い出として日本の文化を体験してみたいという留学生が多いんです。食べてみたらダメだったという場合もあるかもしれませんが、それも良い日本体験になるはずです。何が好きなのかを日々の食卓で探っていくのも、良い交流になるはずです。なので、ホストファミリーになったから和食でなければいけない・洋食でなければいけないというのはありません。
彼らはお客さんというという立場ではなく、日本文化に触れに来た学生なので、食生活も含め、ご家族のスタンスを曲げて頂く必要はありません。留学生には、自然な形で日本の家庭に溶け込んでほしいと思っています。もちろんそれぞれのご家庭のルールも守ってもらいます。
―英語力はどのくらい必要ですか?
村本:中学校一年生程度の英語力で十分です。国際関係会の部員自体も、流暢に話せる人のほうが少ないですし。英語の力に関してはみなさん心配ないと思います。『国際交流がしたい』という気持ちさえあれば心は通じます。英語圏ではない所からの留学生とも英語でコミュニケーションを取るので、お互い第二外国語で会話する状態です。
佐々木:逆に言うと、国際交流したいという気持ちが弱いと大変だと思います。やはり、二週間という決して短くは無い期間、無償で泊めていただくので、苦痛では申し訳ないですし。通じ合いたいという気持ちがあるのが、ご家族と留学生の両者のためだと思います。私自身は帰国子女でもないし、英語の学習暦も一般の学生と同じですが、やはり『話したい』と思う内容があると、自分のスキルに合わせて単語をかき集めることで何とか話せるんです。二週間を、英語力に関係なく、未知の国の人と交流する良い機会にしていただきたいです。
そして、ホストファミリーをなさるだけでなく、ぜひ当会のプログラムにも参加していただきたいと思います。
―ホストファミリーになることのメリットは何ですか?
村本:やはり、海外に行かなくても自宅で豊かな国際交流が出来るところですね。また、当会のプログラムに参加していただくことも可能です。それぞれの家庭に滞在する留学生は一人なので、その学生とは深く知り合えるんですが、他の10数名の学生と交流する機会はプログラムしかありません。また、現役の慶應の学生と触れ合えることも、他大学の方や社会人の方から、新鮮だという意見を頂いております。
■終わらない絆
―佐々木さんは、実際にホストファミリーをされたことがあるそうですがいかがでしたか?
佐々木:ポーランド人の21歳の男性のホストファミリーをしたことがあります。私は3人姉妹なんですが、両親が『息子も欲しかった』と言っていたので、海外に息子が出来たことをすごく喜んでいました。60歳になる父は、英語をほとんど話せないのですが、一緒に生活するうちにだんだんわかるようになっていったんです。最後はしっかり通じ合っていて、リビングで二人で話しているのを見たときは本当に嬉しかったです。料理好きな母はワインの話で意気投合していました。お客さんじゃないので、彼は洗濯や皿洗いもしてくれて、すっかり家族の一員という感じでした。週末も充実していて、一日目は親族と友達を呼んだホームパーティをしました。二日目は知り合いの相撲部の稽古を見て、ちゃんこを頂いた後、ディズニーランドに行きました。
お別れの日には、プレゼントを交換し合ったんです。お互いが内緒で準備をしていて、涙が出ました。彼は強いお酒とポーランドで有名な石で出来たオブジェ(写真右)をくれて、私は彼がかっこいいと言っていた漢字がプリントされた手ぬぐいとお猪口をあげました。
彼という家族の一員がいることでポーランドが近い存在になったし、東欧に親近感がわくようになりましたね。
―彼とは今でも連絡を取っていますか?
佐々木:メールやチャットで交流が続いています。日本で大きな事件があると心配してくれますし。この前は、『日本で裕美の家に滞在した一年記念だよ』と言って、ポーランドで寿司パーティーをした写真を送ってくれました。
―村本さんも一日だけのホストファミリー体験があるそうですね。
村本:僕はイタリア人の留学生を一日家に泊めました。僕の家族も英語は決して得意ではないんですけど、『交流したい、友達になりたい』という思いは強くて。兄と彼が同い年だったので将来の話をしたり、妹は高校の話をしたり。父親は航空会社勤務なのでどういう経由で来たのかを聞いていたりと、本当にジャンルを問わずにいろんな話をしました。一日だけだったんですけど、最後はハグをして、本当に楽しかったです。もちろん今でも連絡を取り合ってます。
―交流はずっと続いていくんですね。
佐々木:メールや手紙のやり取りだけでなく、ホストファミリーが留学生の国へ旅行する時はその学生の自宅に泊まるということも頻繁に行われているようです。10年間もホストファミリーを続けてくださっているご家族は、今でも国の特産品を送りあったり、二年に一回はどちらかの国に遊びに行ったりしていらっしゃいます。遠いところに家族が増えるし、今後の海外旅行が楽しくなること間違いなしです。
村本:そのような話をホストファミリーの方たちから伺うのも、私たちにとって本当に嬉しいことです。
―最後に、『自宅で国際交流』のPRをお願いします!
村本:ホストファミリーの方にも留学生の方にも二週間が最高の思い出となるように頑張りますので、ご協力お願いいたします。
佐々木:引き受ける際に不安は多いと思うんですが、私どもが全力でバックアップいたします!ぜひお問い合わせください。

