フリーペーパー特集 第2弾!!「慶應塾生新聞会」
慶應大学内で「塾生新聞」の存在を知らない人は、まずいないだろう。その発信源である慶應塾生新聞会は、月1回のペースで大学内のイベントの紹 介や 著名人のインタビュー、キャンパスアイドルなど、幅広い情報を提供しており、今年で40周年を迎えた。フリーペーパー特集の第2弾の今回は、慶應義塾内で最大規模のメディアサークル・慶應塾生新聞会の実態について、編集長の遠藤和希さん(総合3年)と広告局代表の石川智成さん(法政3年)にお話を伺った。
■「公正中立」を常に意識しています!!
―塾生新聞のモットーを教えて下さい。
遠藤:元々塾生新聞会(慶應塾生新聞会:以下、塾生新聞会)は、全共闘時代でセクトに大学新聞が飲み込まれていく中、公正中立な新聞を作るために立ち上げられたという背景があります。僕達はこの原点を守っていくために、記者の疑問を企画として立ち上げてから新聞記事を作成する全工程において、常に公正中立を軸として議論を進めています。
石川:広告営業をするのもそのためなんです。公正中立を守るためには費用も大学側から独立して確保しなければならないので、広告局が実際に企業へ営業活動を行っているんですよ。
遠藤:80人で新聞製作や企画運営、広告営業も行っています。特に、3年生では全員が局員となり、代表局、編集局、広告局、読者広報局、情報システム局、財務局に分かれて活動します。とは言っても、他の局との繋がりを常に意識しながら、チームで一つの新聞を作り上げるということを大切にしています。
―記事を書くために、何か特別な訓練は行っていますか?
遠藤:塾生新聞会では40年間引き継がれてきたノウハウが編集手帳にまとめられているので、その手帳を基に記事の書き方や写真の撮影方法などを学んでいます。基本的に2年生からは全員記事を書けるようにしていて、デスクとして編集作業に関わることもできます。また、新聞社や印刷会社の方々と連携して、記事の書き方や写真の撮影法などの講習会を開くこともあるので、写真担当や執筆担当といった役割分担は特に無くて、記事を書く機会は平等に与えられています。
―塾生新聞会の広告活動というのは、どんなことをやっているのですか?
石川:簡単に言うと、活動場所のマンションの管理費や印刷費用を確保するために、会社の方に広告費を出してもらうようにお願いするというものです。今まではそれだけだったんですが、今年からは広告を企画と連動させることも試みています。4月には、“大学生に新しいパソコンの使い方を提供する”という企画をコンピューター製作会社に持ちかけ、実際に新しいパソコンの使い方を教えてもらった記者の体験を記事にして広告と連動させました。このように広告局は、編集と企業のコラボ企画を行う際の橋渡し役もやっています。
―新聞製作する上で一番意識していることは何ですか?
遠藤:やはりミスをしないことが第一ですね。ミスをしてしまうと、編集だけでなく広告に携わった人達にも迷惑をかけてしまうので、一人ひとりの意見を尊重することと二重三重にチェック体制を強化していくことを心掛けています。
石川:財政面で支える立場である広告局としては、塾生新聞会の更なる発展のためにも利益のことを第一に考えて活動したいです。と言うのは、今までは公正中立に捕らわれて、広告が制限されているんじゃないかと感じることが多かったんですね。でも公正中立は絶対に守らなければならないので、そこの部分は編集局と相談して、上手くバランスを取っていくつもりです。
■みんなで創り上げることの大切さ
―塾生新聞会に入ってのやりがいは、どんな時に感じますか?
遠藤:やっぱり何か一つのものをみんなで創り上げるのが楽しいってのはありますね。他の局との繋がりも意識しながら一つのことを作り上げる、そういう経験はなかなか普通の大学生活では出来ないことですし、自分が得るものもすごく多いなって思います。例えば、カメラやイラストレーターやワード・エクセルの技術など、そして、取材に行くことで人の話から学べることも様々です。あと、有名人に会えるなどいろいろあるんですが、塾生新聞会にいなければできないことってかなりあるんですね。今も塾生新聞会でやっていることが本当に楽しくて仕方ないって感じだし、この先も「大学では、塾生新聞会で編集長をやってたんだ。」って自信を持って言うことができると思います!!
石川:広告局の仕事は、いつも電話をかければ交渉につながるとは言えないので、正直辛くて辞めたいと思うこともあります。それでもやり続けられる のは、やっぱりいろんな事に対して勉強になると思うことが多いからです。今まで広告活動をやってきて、社会というのは、人と人との約束を尊重しなければならない場所だと痛感してるし、その厳しい社会の中で自力で利益を出せた時は本当に嬉しいです。また、広告局だけでなく、編集局がいい記事を作成してくれたら良い広告を出させてもらえるので、そういう意味で塾生新聞会の全員で創り上げているという実感が持てます。
―今年は40周年を迎えるそうですが、これからの塾生新聞会をどのようにしていきたいと考えていますか?
遠藤:40周年を迎える今年は、どんどん新しい企画記事を作っていきたいと思っています。特に塾生新聞会は堅いイメージを持たれることが多い分、学生団体ならではの新しいことにも積極的に挑戦していきたいです。そのために、編集局以外でももっとアイデアが出しやすい雰囲気を作れるように励んでいくつもりです。
石川:また、発足40周年を記念した祝賀会が開かれる予定なんですが、そこではOBの方々を交えて将来の塾生新聞会について話し合ったり、塾長や朝日新聞社の総局長のお話を伺うことができます。この機会を利用して、報道に関する新たな観点や社会とのつながりを自分のものにして、取材や広告活動にも反映させていきたいです。そして、どんどん塾生新聞会の輪を広げていこうと思っています。
―では、これからの塾生新聞会が求める人物像というのはありますか?
石川:こういう人に来て欲しいという雰囲気はなくて、いろんな人に来て欲しいです。その方が、塾生新聞らしさが出ていいと思うし、記事を構成する上でも面白いと思います。部員のそれぞれが特化している部分を活かすことが、塾生新聞会にとって大きなプラスになります。
遠藤: 3年で局員になったらある程度の責任は生じるし、新聞発行までの責任と自覚はしっかりと身につけてほしいけれど、あくまでもサークルとしてのスタンスは守っていきたいです。塾生新聞会は、外に出す記事に関しては厳重だけれども、内部ではワイワイ楽しくやっているんで。
■塾生新聞会が私達に伝えたいこと
―塾生には、どんな風に読んでもらいたいですか?
遠藤:そうですね・・・塾生新聞を読むことで、より慶應義塾を知ってもらいたいというのが第一です。慶應義塾は一般の新聞でも紹介されることがあり ますが、あくまでもそれがメインではありません。慶應義塾をメインとして取り上げることで、塾生新聞会の作り出す独自性を読者の方々には感じてもらいたいです。また、気軽にパッと手に取って読んでもらえるような新聞にしたいので、いろんなコンテンツを詰めていって、幅広い読者を得たいというのもあります。
石川:広告局としては、塾生新聞上の広告を見て頂いて、そこのお店に行って「塾生新聞の記事を見て来ました。」と言って下さるとありがたいですね(笑)。広告で賄っている分、学生には無料配布しているので、学生の皆さんには気軽に手に取ってラフな感じに読んでもらいたいです。自分の友達が新聞に載っている可能性もあるので、毎月の発行日を楽しみにしてもらいたいです。
石川:広告集める時にいつも思うことは、学生に新しい市場や価値観を提供したいということです。この広告を学生に出しても意義がないと思うものは集めたくありませんし、学生が今何を欲しているのかだとかを念頭に置いた上で営業を行っています。
遠藤:基本的には編集も同じなんですけど、学生が読む新聞ということで、自分のいる大学のことをもっと知ってもらいたいだとか、自分が将来社会に出る時に、慶應生であることをどのように活かしていけるのかを考えてもらいたいということを意識しています。それだけではなくて、塾生新聞会では幅広いコンテンツで情報提供しているので、自分達の知らない様々な問題意識があるんだというところまで知ってもらいたいです。
―最後に、塾生の皆さんに一言お願いします。
遠藤:OB の方に話を聞いていても、大学生時代に何をするかというのは本当に大事だと思うんですね。だから、行動を起こす前に塾生新聞を読んでもらって、塾生であるからこそ出来ることっていうのをどんどん周りの人にも広めていって欲しいと思います。
石川:僕が言いたいのは、慶應塾生新聞を読んでくださいってことと、慶應塾生新聞に載るような学生を募集してますってことですね。いろんなニュースを塾生自身でたくさん作ってくれれば、それによって慶應全体が単調でない楽しい環境になると思うし、自分自身にハプニングを起こすということは、その人個人に対しても利益があると思います。なので、良い意味でのハプニングをどんどん起こしてください!!
―ありがとうございました。

